すみません。遅くなりました。
どうもありがとうございます。
とある事故に関係するので一応許可を取ってきました。
かなり長くなると思いますが、よろしくお付き合いくださいm(__)m
では行きます。
RさんにはMちゃんと言う幼稚園に通う一人娘がいます。
いつも元気なMちゃんなのですが、ある時から様子がおかしくなりました。
夕方になると体調を崩し、夕食を戻したり熱を出す有様。
しかもMちゃんは具合が悪い筈なのに、虚ろな表情で延々と
おもちゃで遊んでいるのだそうです。
病院に行っても原因は不明。
気味悪く思ったRさんは友人のAさんに相談、霊感の強いAさんは
異常事態に気付きRさんにKさんを紹介。最初は戸惑ったRさんでしたが
ワラにもすがる思いでKさんに頼む事に。
KさんはAさんに連れられRさんの家にやってきました。
続きます。
309 227 sage 2005/03/22(火) 21:42:59 ID:NX8fGAkqO
Kさんは早速様子を見る事にしました。
部屋に籠もっておもちゃで黙々と遊ぶMちゃんと二人切りになったKさんは、
Mちゃんにしがみつく小さな白い影を見たのだそうです。
それはMちゃんより幾分年上の女の子でした。
Kさんが話し掛けようとすると、女の子の霊は怯えてMちゃんの体の中に
入ってしまいました。途端にぐったりとするMちゃん。
無理矢理霊を剥がそうとすると、Mちゃんの体に悪影響を及ぼします。
まして霊とは言え、相手は子供です。
Kさんは困ってしまいました。
考えた末思いついたのは、Mちゃんのおもちゃ箱のぬいぐるみ。
ぬいぐるみを使って霊に話し掛け、何とかきっかけを作ろうとしたのです。
続きます。
310 227 sage 2005/03/22(火) 21:45:50 ID:NX8fGAkqO
霊は完全にMちゃんに取り憑いています。
アンパ○マンのぬいぐるみを使ってなるべく優しく女の子に話し掛けるKさん。
霊は怯えながらも、Mちゃんの口を使って話出す。
女の子の霊は自分を「Hちゃん」と名乗った。
「Hちゃんは幼稚園の年長さん」
「Mちゃんが羨ましい」
「ここはおもちゃがいっぱいある」
しかしKさんが、Hちゃんに家に帰る様言うと何故か激しく抵抗。
再びMちゃんの体に入り込んで出てこなくなってしまいました。
Kさんは、霊から聞き出した話をRさんとAさんに伝えました。
Rさんは驚愕。Mちゃんの通っている幼稚園の年長さんにHちゃんと言う
女の子がいて、その子はつい先日交通事故で亡くなっていたのです。
しかもHちゃんは、RさんとMちゃんがいつも行くスーパーの側で事故に遭い
その場で即死したとの幼稚園の先生から話を聞いていました。
もちろんお葬式にも参列していたのです。
続きます。
311 227 sage 2005/03/22(火) 21:50:53 ID:NX8fGAkqO
KさんはRさんからその話を聞きますます困惑。
Mちゃんに取り憑き悪影響を与えているのは、幼い少女。
しかも知っている子だったのです。
Mちゃんへのダメージ覚悟で無理にでも剥がすべきか?
そうするとHちゃんは成仏出来ません。
でも放っておけば死者に憑かれたMちゃんが体を壊す事は間違いない。
ですがRさんは、幼くして亡くなったHちゃんが可哀想でなりません。
Rさんは何とかHちゃんを成仏させて欲しい、
親御さんの元に帰してあげて欲しいとKさんに頼んだ。
Kさんも女の子の霊を傷つけたくはありません。
Kさんは、家に帰りたくないと言うHちゃんの霊を何とか説得すると決意。
明日再挑戦するする事にしたのです。
霊がいる事で淀んでしまったその場を清め、Kさんは帰りました。
続きます。
312 227 sage 2005/03/22(火) 22:02:30 ID:NX8fGAkqO
次の日の夕方、おもちゃを持ってAさんと共にやって来たKさん。
Mちゃんに向かって優しく「Hちゃん、遊ぼう」「お話しよう」と語りかける。
最初は出てこなかったHちゃんですが、根気よく語りかけるKさんに
ようやく心を許したのか、ぽつぽつとMちゃんの口を使い話すように。
何故お家に帰らないのかと問うKさんに、Hちゃんは
「帰れないの」
「ママが帰って来ちゃダメって言ったから」
「F(恐らく妹)ちゃんがねんねしてるの」
と言ったそうです。
Kさんは必死で説得した。
「きっとママも会いたがってる」
「Fちゃんも、もう起きてまってるよ」
「このおもちゃ持って行って、Fちゃんと遊んであげようよ」
約一時間の説得の後、ようやくHちゃんは頷いたそうです。
ですがHちゃんは家に帰ることは同意したものの、まだ恐いのか
Mちゃんにすがりついて離れません。
再び困り果てるKさん。
ヤケクソになったKさんは、Hちゃん憑きのMちゃんを連れて
Hちゃんの自宅に乗り込む事にしたのです。
続きます。
314 227 sage 2005/03/22(火) 22:58:06 ID:NX8fGAkqO
Mちゃんを助けたい、そして家に帰れず迷うHちゃんも助けてあげたい。
そう思ったRさんは、Kさんに同意。
Mちゃんを抱っこし、Aさんの運転でHちゃんの家に向かいました。
Hちゃんの家に着くと、お線香をあげたいと言う名目で家に上がり込む。
やつれ果てたHちゃんの両親は驚いていましたが、お悔やみの言葉を述べた
Kさん一行に頭を下げる。
戸惑う母親にKさんは単刀直入に言った。
Hちゃんが家に帰れずMちゃんに取り憑いている事を。
当然、Hちゃんの父親は怒り狂いKさんの襟首を掴み帰れと怒鳴った。
Kさんは父親を無視して母親に言ったそうです。
「ママが帰ってきちゃダメって言ったからHちゃんは帰れない」
「Fちゃんがねんねするの邪魔したらダメだからお外にいるの」と。
Kさんの言葉を聞いた母親は、突然肩を震わせ狂った様に号泣し始めました。
続きます。
315 227 sage 2005/03/22(火) 23:01:20 ID:NX8fGAkqO
父親もがっくりとうなだれKさんから手を離した。
詳しい経緯はこうでした。
生まれたばかりの妹、Fちゃんが可愛くてしようがないHちゃんは
幼稚園から帰ってくるとFちゃんについついチョッカイをかけてしまいます。
悪気が無くても、寝てる所を起こされるFちゃんは泣きだす。
出産の疲れ、家事・育児に追われ苛立っていた母親は、つい
Hちゃんをぶってしまい、激しく怒鳴ってしまいました。
「出ていきなさい」「Fちゃんが起きるまで帰ってくるな」と。
そして驚き家から飛び出したHちゃんは、交通事故で亡くなり
自分かどうなったかも分からないまま、家に帰れず淋しさから
Mちゃんにすがりついてしまったのでした。
話を聞いたRさんもAさんも涙が止まらなくなってしまったそうです。
もうちょっと続きます。
317 227 sage 2005/03/22(火) 23:30:16 ID:NX8fGAkqO
KさんはHちゃん(Mちゃん)に向かって
「Hちゃん、お母さん帰って来ていいよって」と語り掛けました。
ぐったりとして眠っていたMちゃんは目を開けるとHちゃんの母親に向かって
「ママ、Fちゃんと遊んでいい?」と言ったそうです。
母親は泣きながら頷きました。
その時、Kさんは無論、AさんもRさんも見たのです。
Mちゃんから離れFちゃんの部屋に駆け出していくHちゃんの姿を。
事故から一月以上もたってから、ようやくHちゃんは自分の家に
帰ってくる事が出来たのでした。
318 227 sage 2005/03/22(火) 23:45:15 ID:NX8fGAkqO
えー、長い話にお付き合いいただき、どうもありがとうございました。
自分で読み返したら、別にいい話でも何でもないですね。
いつもスレ違いですみません。
何分、相手のある事故でしたので、多少細部は変えてあります。
その辺り、どうぞご容赦下さいm(__)m
ちなみにHちゃんの父親に襟首を掴まれたKさん。
後からひたすら頭を下げられたそう。
怪しい宗教団体だと思われてたみたいです。
そらそうだw