まだ早い

259 本当にあった怖い名無し sage 2010/02/27(土) 02:01:38 ID:BgqnUARj0
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あれは今から5年くらい前の話だ。
子供の頃の話が続いたんで今日は社会人になってからの
恐怖体験を話そうと思う。田舎には田舎の、都会には都会
の怖さってもんがある。これはその顕著な例だったと思う。

俺は某ゲーム会社で働いている。通勤にはY浜線を使って
いたが、これが結構「飛び込む」ことで有名な路線だ。
しかし俺自身は幸運にもそれらに遭遇することはなかった。
この日までは・・・


その日はいつものようにお昼前に起きて電車に乗った。俺
の会社はフレックスなので何時に出勤してもいいんだ。駅
に着くとちょうど電車がきた。時計を見るとお昼の12時40
分だった。お〜空いてる空いてる。電車には誰も乗ってい
なかった。いつものようにi-Podで音楽を聴き始める。

朝はJAZZと決めている。鼻歌まじりで外の風景を眺めてい
たが、何か違和感がある。天気は快晴。春先で穏やかな日
差しに包まれている。しかし動感がない。。。というか止
まってる1枚の写真を見ている感じだった。と、そのとき
電車が駅を通り過ぎた。

え?


260 本当にあった怖い名無し sage 2010/02/27(土) 02:02:53 ID:BgqnUARj0
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この電車は各駅停車だ。なんで通り過ぎたんだ?俺の最寄
り駅は小さいので各駅停車しか止まらない。それが他の駅
を通り過ぎることなどあり得ないのだ。おかしいな、運転
手が間違えたのか?よく考えたら乗ってから車内アナウン
スもなかった気がした。俺はキョロキョロ見回したが電車
は普通に走っている。少し不安になったが、ほどなく次の
駅に電車は停まった。

プッシューーー・・・ッ バタン
コツコツコツ・・・

扉が開き後の車両に人が乗ってきた音がした。俺は思い過
ごしかと安心した。そして電車は次の駅でも停車した。結
構大きな駅だ。しかしおかしなことに扉が開いても誰も乗
ってくる気配がない。ホームには結構な数の人が並んで立
っている。ん?なんでみんな乗ってこないんだ?

おかしなことに皆、電車が来る方向を見ている。まるで早
く電車が来ないかな、といった表情だ。いやいや、来てる
じゃん。みんな早く乗ろうよ。と思っていると誰かが同じ
車両に乗ってきた。うん、そうだよね。みんなも早く乗れ
ばいいのに。しかし結局、同じ車両に乗ったのは一人だけ
で電車は動き始めた。

この駅で降りとけばよかった・・・

261 本当にあった怖い名無し sage 2010/02/27(土) 02:04:06 ID:BgqnUARj0
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多少の違和感はあったが、あまり気にもせず気を取り直し
て音楽を聴いていた。しばらくぼんやりしていたが、ふと
目線を右方向に移すと視界にさっき乗ってきた人が映った。
女子高生かな?黒い制服をきた女の子だった。無言でうつ
むいている。床には大きなバッグを置いているようだった。

あんなに大きな荷物じゃ大変だな、などと思って目線を戻
し外を見ていた。

ボトッ・・・

何か音がした。ん?何の音だ?俺はキョロキョロ見回した。
特に異常はない。気のせいかと思い視線を女子高生に向け
た。あれ?心なしか彼女の荷物が大きくなっている気がし
た。おかしいな、荷物あんなに大きかったっけ。。。しば
らくボーッと見ていたが何か違和感がある。しばらくして
その理由がわかった。

瞬間、全身の毛が逆立った。

262 本当にあった怖い名無し sage 2010/02/27(土) 02:05:08 ID:BgqnUARj0
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俺の人生でこの時ほどヤバイと思ったことはなかった。お
そらく前回の神社事件以上のレベルだった。彼女の大きな
荷物だと思っていたものは、血だった。よく見ると右足が
切断されていて床に転がっている。どす黒い血がじっとり
と流れ出して徐々に広がっているのだ。黒い制服というの
も元は白いらしく、血で黒く見えていたのだった。

俺は後の車両の乗客も見てみた。首がなかった。この時初
めて事態の異常さと相当な危険度を感じた。全身からいや
な汗が噴き出た。とにかく降りなければ!俺は次に停車し
てドアが開いたら即効で逃げようと思った。ほどなくして
電車は次の駅に停まった。

ん?なんだこの駅?
見たこともない駅名だった。というか目の焦点がよく合わ
ず駅名がよく見えない。しかも一向にドアが開く気配がな
い。ほどなくして電車が動き始めた。俺は咄嗟に窓から飛
び出ようと思ったが、窓がビクともしない。しかしよく考
えたら「まともではない場所」で外に出たら逆に危険な気
もした。生きて帰れなくなるからだ。

女子高生を見た。両足ともなかった。血が噴き出ている。
と、後のほうから何やら音が聞こえた。

ガラガラガラ・・・バタン!

263 本当にあった怖い名無し sage 2010/02/27(土) 02:06:47 ID:BgqnUARj0
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車両連結部のドアを開け閉めしているような音だ。その音
がだんだん近づいてきているような気がした。ヤバイ、何
かが来る!言葉では言い表せないような劣悪な波動?を感
じて俺は先頭車両のほうへ移動した。女子高生の前を通り
過ぎた。視線を向けずにいたが、すでにバラバラだったの
がわかった。

そして1番先頭の車両に着いた。空気が異様に冷たい。俺
は運転席のドアを開けようとしたがビクともしない。とい
うか運転手がいない。。。と、電車がトンネルに入った。
外は真っ暗だ。え?トンネル?当然、この路線にはトンネ
ルはおろか高架すら無い。車内の電気が消え非常用の赤色
灯?になった。

バタン!

咄嗟に振り向くと連結部のドアを開け車掌?が入ってきた。
さっきからこっちへ向ってたやつだ。暗くて顔が見えない。
手には金属製の長いアイストングス(氷を挟む道具)のよ
うなものと、黒い大きな布袋を持っている。袋の中では何
かがゴソゴソと動いている。。。

ヤバイ・・・見つかった!

264 本当にあった怖い名無し sage 2010/02/27(土) 02:08:33 ID:BgqnUARj0
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どんどんと車掌がこっちに近づいてくる。本能が逃げろと
言ってるが体が動かない。情けないことに失禁寸前だった。
車掌は無言で接近してくる。もうダメだと思った瞬間、俺
の体を車掌がすり抜けた。

え・・・?
と、同時に強烈な、しかも妙に懐かしい匂いがした。


「まだ早えーよ」

そう聞こえたかと思うと、車掌は運転席に入って行った。

パァァァァ・・・ン

いきなりすごい日差しが車内に入ってきた。眩しくてしば
らく目が開かなかった。

新○浜ぁ〜新○浜です。市営地下鉄をご利用の方は・・・

265 本当にあった怖い名無し sage 2010/02/27(土) 02:09:40 ID:BgqnUARj0
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アナウンスで俺の降りる駅名が流れた。ほどなく駅に着き、
俺は茫然としながらもなんとか降り、ヘナヘナとホームの
ベンチへ座り込んだ。一体今のは何だったのか・・・夢だ
ったのだろうか・・・時計を見ると1時10分だった。電車に
乗ってからちょうど30分。いつも通りだ・・・

数年ぶりに起こった「あっち側の出来事」にヘトヘトになり
ながらも、あの車掌について考えた。乗客はわかる。たぶん
飛び込んだ人達だ。しかしあの車掌だけはどうしても納得が
いかなかった。あの匂い、ふいんき、あれはまさに俺自身だ
ったんだ。

どういうことだ?俺は将来、あっち側の車掌になるのか?そ
れに「まだ早い」と聞こえたが・・いつか俺が飛び込むとい
うことなのか?ふと足元の靴を見たら裏にベットリとドス黒
いものが貼りついていた。すぐに靴屋で新しい靴を買い、そ
れは捨てた。


幸い今は勤務先が変わり、Y浜線は使っていない。しかし今
でも一体あれは何だったんだろうと謎のままだ。



posted by オカルト・都市伝説 at 00:00 | 天狗男 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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