迷子−ホストシリーズ

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こんばんは。連日すいません。
会社おやすみなんで、調子に乗ってもう一個行きます。
先に言いますが全て妄想ですwフィクションですw
特定とか怖いので勘弁してくださいw


先輩と車で旅行に行った話をします。
僕にバイトを斡旋してくれた先輩と夏休み旅行に行きました。
当時、念願のクルマをゲットした僕はドライブに行きたくてしょうがありませんでした。
じゃあ俺の実家行くか?と言った先輩に僕は二つ返事で飛びつきました。

道中は特に何もなかったです。
ただ、移動距離が飛行機クラスでした。
高速を使ったのに夜の11時に出発して、着いたのが朝の九時ごろ。
もうアホかと。
 
着いて一番ビックリしたことは先輩のご実家です。
ご実家は、すごく、大きかったです。
塀が長い。門が大きい。車がメルセデス。犬も大きい。
玄関広い。俺の部屋と同じくらい。廊下なが。何この壷。

こりゃあ親父さん相当悪いことしてるんだなあ、と本気で思いました。
親父さん、なんとお医者さんでした。
正直、悪徳政治家と裏で繋がってる土建屋かパチンコ屋とかそんな感じか、
まんま本職の人でも驚かなかったのに、まさかのドクター。
しかもこんなにでかい家なのに、分家だ、と。
医者になったのはおじいさんの代からだそうで、本家はもっと歴史のあるところだと。
分家、本家とか良く分かんないですけどねw
その本家は日本海側の県で神社の神主さんでしたが、その話は後日。


なんでこの一族に先輩なんかが生まれてきたのか分かりません。
先輩だったら人を治すより壊す方でしょう。言える訳ありませんが。

――先輩ってお坊ちゃんだったんですね。
「ああ?全然そんなんじゃない。俺が金持ってるわけじゃねーだろ?」
――いや、すごいっすよ。なんすかこの庭とか。
「田舎は土地が安いからその分他に金かけられんだろ、
 大体昔からある古い家だから大したことねーよ。仕送り少ないし」
全く説得力がありませんでしたが、納得したフリをしました。
――先輩は医者になりたくなかったんですか?
「いんだよ、俺は。兄貴が跡継ぐんだ」
何か聞いてはいけない気がして、それ以上はやめておきました。

先輩の家族はものすごく良い人たちでした。
先輩はきっと拾われた子なんでしょう。
または遺伝子操作で生まれたんでしょう。
受験生の妹ちゃんもいました。
先輩の妹だけあって凄く可愛かったです。
どうやら兄・先輩・妹の三兄弟らしいです。
手を出したら殺す、と半ばマジで言われました。
先輩がシスコンとは意外でした、と言ったらみぞおちに蹴りをいただきました。
ナイスキックですw

関係ない話グダグダすいません。
で、本題です。
道に迷いましたw
事の発端は滞在二日目に先輩が、良い所教えてやるから行くぞ、と言ったことです。
妹ちゃんともっとお話していたかったのですが、先輩が僕が妹ちゃんにべったりなので、
やきもち妬いたのかなのか何なのか良く分かりませんが、僕を外に連れ出しました。

囲炉裏のある温泉宿みたいなところに連れて行ってもらい、そこで昼食の他に、
蜂の子(?)と、ツグミ(?)を食べさせてもらいました。
どちらも凄く珍しいものと聞いたのですが、
グロテスクすぎて食べるのに勇気がいりました。

そこは先輩の親父さんの知り合いの店だったようです。
先ほどのメニューは、知り合いにしか出さないそうで、
先輩愛されてるなあ、と思いました。
先輩は、タクちゃん、と親しげに呼ばれていました。

露天温泉にも入り、また囲炉裏でタバコを吸いながらまったりしていました。
しばらくすると、また知り合いが来たようです。
先輩が、サトさん、と入ってきた人に声を掛けます。

「おお。お前久しぶりだな、こんな所に何の用だよw」
「サトさんご無沙汰です。今、後輩を連れて帰省中なんですよ」
「もっと顔出せよ、まあいいや。親父さん元気か?」
「元気ですよ。あ、コイツ後輩のマサシです」
――こんにちは。先輩にはいつもお世話になってます。
「嘘つけよwお世話してんだろw」
――はいw

その後、サトさんを含めて三人で雑談をしました。
サトさんは長身でスラリとしていて、声が太く、
口が悪い人でしたが、凄く感じのいい人でした。
建築関係のリース業をやっていると言っていましたが、
当時は良く分かっていませんでした。
その日は休みだから釣りに来たようです。

――先輩、僕たちも行きましょうよ。
「明日な、今からじゃ遅いわ」

で、サトさんにそのポイントを教えてもらい、次の日、早速行きました。
帰り道、完璧に道に迷いましたw
先輩が調子に乗って、上流へ上流へ登って行き、
さあ帰ろうと言う時に現在位置が分からなくなりました。

――ここどこですか?
「分からん、ヤバイな」
――まあ道路ありますから、下ればどっかに当たりますよ。
「だなw」

道路に上がり、歩きました。山道に良くあるとおり、ずうっと一本道です。
しかし、相当な時間歩いてもどこにも着かないどころか、看板すら見えません。
段々暗くなってきました。

休憩と称して、ガードレールに腰掛けます。
タバコに火をつけながらふと思いついたことを先輩に言いました。

――そういえば、オイテケ掘りとかありましたね。
「ああ、なんかの昔話だろ?」
――今の状況それじゃないっすか?
「荷物になるし、置いてくか」
――オイテケ掘りだけに?
「オイテケ掘りだけにw」

僕たちはナイロン製の魚の入った魚篭やえさ箱を道路の脇に置き、
釣竿やたもなどの小道具もそこに置いていきました。
一応、電話番号と名前と後日取りに来る旨を書いた物を添えて。
オイテケ掘り云々よりもかさばって歩き辛かったので、
持って行かれてもいいやみたいな気持ちでした。借り物なのに。

それから更に歩きました。
緩い下り道が続いていたので疲れもほとんど感じません。
何も考えずに歩けました。バカですよね。
クルマが来たら乗せてもらおうと思っていたんですがそれも叶わず。
何でこんなにクルマ来ないんだよ。
田舎はそんなに人いねーのか、とかちょっとバカにしてました。

三時くらいに道に迷ったのを先輩が認め、今が夜の八時。
五時間くらい道を歩いていることになります。
時速5キロで歩いているとしても、25キロ。
いくらなんでも看板やクルマの往来のある道路に出てもいいはずです。
しかも、ここはちゃんと舗装されている道路。
山の中で迷っているのとはわけが違います。
月明かりがあるので周りが分かるくらいの光はありますが、辺りは真っ暗です。
街灯はほとんどありません。

――先輩。これ、本格的にやばくないっすか?
「俺も思った」
――いや、遭難ですよこれ。
「そうなんですか」

コイツ、ダメだ。

――電波あります?
「おお。バリバリ。電話するわ」
――もっと早くしてくださいよ。

「そう、そう。うん。じゃあ迎えに来てって言って。
 え?いや、分かんない。●●川の上流沿いの道路にいるんだけど、
 場所はちょっと分かんないや。そう、近くに来たら教えて。はい、じゃあね」
――先輩。妹ちゃんですか?
「おお、何で分かった?」
――シスコン。
「うっせw」
「どうする?待つか?それとももうちょっと歩くか?」
――まあ、こんな所で待つのもカッコ悪いし、歩きますか。
「だな」

しばらく歩きました。多分30分くらいです。
「おい。あれ見ろ」
先輩が小声で僕に囁きます。道路下の川を指差しています。
――何かいますか?
「何だあれ?」
カカシ?木にしては妙に白い。
――何ですかね?流木が岩に引っかかってるんじゃないですか?
「動いてるぞ。生き物だろ?人か?」
――ちょっと細すぎないすか?人にしては。
「おい、あっちにも居るぞw」

先輩の言うとおり、川の中にその白く細いものが何匹か立っていました。
どうやら川の中から出てきてるみたいです。

――ちょっと幻想的ですね。
「ああ、なんかキレイだな」
そんなことを二人で言いながら、
段々増えてくるその白いのを見ながらタバコを吸っていました。

ppppppp♪
「うん、今どこ?え?置いたけど、そうそう、
 いや、今ちょっと面白いのが見えてるからそれ見てる。
 え?クルマ通らなかったぞ?じゃあ下ってきて」
――どうしました?
「釣竿とかは見つけたけど、場所分からないんだとさ」
――そうなんすか。
「登ってくるだけなんだがなぁ」

二人でその白いのが静かに増えるのを見ていました。
川の中からすっと生えてきます。
ゆっくり動いています。下流に向かっているようです。

「なあ、もうちょっと近くで見ねえ?」
――僕もそれ言おうと思ってたんですよw

すごくキレイでした。
月の光かどうかは分かりませんが、
その白いのに埋め尽くされて、川全体が発光しているようにも見えました。

ppppppppp♪
「はい、え?おお、サトさんwいやいや酔ってないですw
 今ですか?道に迷っちゃって、ちょっと面白いの見てるんですよ。
 それですそうですw川の中にしろい…」

『それを見るなっ!!!』

ケータイを通して僕にも声が聞こえました。

『おい!今どこだ!?』
「わかんないですw」
『じゃあ、その白いのはどっちに向かってる!?』
「ああ、下流方向ですね」
『じゃあ上に向かえ!いいか!?道を戻れ!!』
「街とは反対ですよ、それだとw」
『いいから言うこと聞け!!ぶっ殺すぞ!!!』
――どうしたんすか?サトさんw
「わかんねwすっげえ怒ってるw」

『お前、言うこときかねえつもりか!?妹ちゃんにアレ、言うぞ!?』
――何すか?アレってw

「おい、上行くぞ」
――えええ、登るんすかw疲れますよ〜
足をどかっと蹴られました。

「うるせぇ、行くぞ」

五分も歩くと、上から先輩の親父さんの運転するクルマがやってきました。
後少し待てば来たじゃないかとブツクサ思っていました。
川を見ても白いのはもう居なくなっていました。

僕は車に乗り込むと、もの凄い疲れを感じました。
先輩も同じだったようで、家に着いたら風呂にも入らずそのまま寝てしまいました。

翌日の早朝、先輩に叩き起こされました。(本当にぶっ叩かれましたw)
サトさんが出社前に僕たちを訪ねてきたそうです。

「お。無事だったか」
サトさんは昨日の電話越しとは違ってとても優しく笑いました。
「いや、本当にすいません。昨日帰った後寝てしまって着信気付きませんでした」
「気にすんな。あれ見たら最低でも二、三日寝込むらしいからな。
 若いってのは偉大だw」
「何なんですか?あれ?」
「ああ、なんか、白ヤマメとか言われてるな」
――結構有名なんですか?
「地元でそこそこ山に入るやつなら一回は聞いたことがあると思うぞ」
「キレイでしたけどね」
「…お前。まあいいや」
――何ですか?気になりますよw
「……本当にキレイだったか?」

川の中に立つ白いカカシ。
細すぎるけど人間っぽい形はしてた。
足はぴっちり閉じてたな、ってかゆっくり跳ねながら進んでた。
良く分からないけど、手?妙に細い腕はあったな。プラプラ揺れてた。
目と口の部分に空洞。真っ黒い空洞が顔に三つ。
長くて白い髪?ボサボサの。枯れたリュウノヒゲみたいな。
服は着てない。骨ばっているというより木の皮みたいな肌。
それが川を埋め尽くすほど大量に。
何だこれ?何がキレイなんだ?

「なあ、本当にキレイだったか?」
「……いえ、今思い出すと、…気持ち悪いです」
「まあ神隠しの一種なんだろ。変な所に入り込んじまうんだ。
 お前のテンションもわけ分からなかったからな」
「すみません。無礼でした」
「だから気にすんなよ。誰でも一時的にちょっと気が狂うもんらしいんだ」

そういえば、あんなに長い間歩いてた割には、二人とも異常に楽観的だった。
先輩の性格なら、自分が遭難の原因だろうと絶対僕に当り散らすだろうし、
迷ってから殴られもしなかったな。
何よりいくら下りとはいえ、何時間も歩いていて疲れないわけがない。
休憩にしたって、タバコを吸うぐらいだ。
飲み物もないのに、のども渇かなかった。
気が狂う、か。そういえば、先輩優しかったな。

「無事ならいいんだ。あんまり無茶すんな」
サトさんは、時計を見ながら僕たちに言いました。

――そういえば、なんであんなのが、ヤマメなんですか?魚ってよりもカカシですよ?

「ヤマメは漢字で、山女って書くんだよ」




僕と先輩はその後も何事もなかったかのようにはしゃいで、
一週間もご厄介になりました。

妹ちゃんも良くなついてくれて、基本的には凄く楽しい旅行でした。
ちなみに妹ちゃんは、みひろという女優にめっちゃ似てます。
最初にTUTAYAで見たとき凄いビビリました。まさかってw
え?借りてないですよw借りないですよw
うっせw借りたよwマックスカフェへようこそ!w

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posted by オカルト・都市伝説 at 10:42 | ホストシリーズ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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