四国八十八箇所を逆に回る「逆打ち」をやると死者が蘇る。映画「死国」の影響で逆打ちをそういう禁忌的なものとらえている人も多いのではなかろうか?
観光化が進み、今はもうほとんど見ないようだが、真っ白い死装束のような巡礼服を着て順打ち(八十八箇所を普通に回ること)をしている姿はまるで死での旅のように不気味で(実際行き倒れも多かったらしい)、確かにその逆をやれば死者の一人二人生き返ってもおかしくないような雰囲気があり、また地元の老人方も
「逆打ちをしている」
というといい顔をせず、
「やめたほうがいい」
「罰当たりだ」
と苦言を呈してくることがあったそうだ。
さらに「打つ」という表現をするように、八十八箇所回りは参拝した寺に木の札を釘で打ちつける、というのが本来の作法で、(現在では木の札を打ち付けることは禁止されており、専ら紙の札を納めるだけである。)その打ち付けるという行為が「呪いの藁人形」などを連想させ、なんともおぞましい感じがする。
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