藤原君
藤原君の嫉妬
藤原君、焦る
藤原君、一喝する
物怖じしない藤原君
クラスメイトの藤原君はすごくおかしい。そう気付いてから一年くらいたった冬のある日のこと。真夜中一時過ぎ、俺は大事な宿題を教室に忘れてきたのに気付いた。
次の日に提出しなければ大変な目に合う宿題なので、俺に残された選択肢は《学校に取りに行く》以外になかった。ただ、いくら俺が立派な男だとしても真夜中にしかも学校に行くってのはかなり怖かった。でも次の日のことを考えるとそっちのが怖い。
てなわけで俺は携帯を手に取り、ある番号に電話を掛けて。つまりは藤原君である。
「もしもし。」
いかにも寝てましたって声で藤原君は電話に出た。俺だってホントなら藤原君には頼りたくなかったが、俺の知ってる友人達の中に一人暮らしなのは藤原君しかいなかったので頼らざるを得なかった。
「キミは本当に馬鹿だろう?ニ、三回死ねばいい」
と暴言を吐きながらも藤原君は10分後に校門で待ち合わせをしてくれた。
そして10分後、自転車を飛ばして校門に行くとフードをすっぽりかぶった怪しい人間がいた。何を隠そう藤原君だ。
「クソ寒いってのに」
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